2018年5月29日火曜日

第4回 子宮内膜症について







今回は前回の続き、③偽閉経療法と④黄体ホルモン療法について詳しくお話をします。

③偽閉経療法について
偽閉経療法は薬物治療の中で、効果が高いと期待される治療法の一つです。
この方法には点鼻薬と注射薬があります。
今回は当院でも使用している注射(GnRHアゴニスト・エストロゲンを低下させる薬物)について
詳しくお伝えします。
通常6カ月(1カ月に1回)続けて使用しますが、偽閉経状態を作るので更年期様症状の副作用が
出る方がいます。
副作用に対しては、対症療法を用いたり、使用する期間を短くしたりします。
偽の閉経療法中は病気の進行はとまりますが、エストロゲンが低い状態が長期間続くと骨量低下を起こす可能性が出てくるので、一般的にはGnRHアゴニストの単独治療は最長でも6カ月間とされています。


④黄体ホルモン療法について
当院では③GnRHアゴニストの治療後に、黄体ホルモン療法に移行される患者さんがいます。
黄体ホルモン療法は、1日2回(12時間に1回)服用し、長期間使用する事が出来る治療です。
副作用は不正出血です。
GnRHアゴニストの治療後、子宮内膜が薄くなっている状態で黄体ホルモン療法に移行すると、
不正出血の発生頻度は少なくなります。又、12時間に1度の内服を守り、長期間服用する事で、
不正出血の頻度は少なくなることも分かっています。


子宮内膜症には色々な治療法がありますが、ライフスタイルに合わせ治療を選択する事が
たいせつです。

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